滋賀県湖南市の高齢者福祉施設

少し前のネタですが…

ケアハウスピスガこうせいは、豊かな自然に囲まれた場所にあります。歩いてほど近くにはホタルを鑑賞できるスポットもあり、毎年6月になると、希望者でホタル狩りをおこなっています。

 

今年もポスターを掲示したとたん、何人もの入居者さんが立ち止まり「ホタルなんて久しぶり！」「あなたも行く？」と賑やかにお喋りをされていました。忘れないようにと何日も前から居室のカレンダーに大きく印をつけ、楽しみにされている方もおり、そんなみなさんの姿を見ると、「どうぞ当日は晴れますように」「ちゃんとホタルが見られますように」心の中で祈らずにはいられませんでした。

 

さらには、予定していた日付では遅すぎる、というアドバイスや、予定日は雨の予報らしいということもあって、急遽数日前倒しすることに。

 

当日、19時40分出発予定のところ、みなさん張り切って早々に集まって来られ、懐中電灯を持っていざ出発！

普段ほとんどケアハウスから出かけることのないSさんは、職員の手をぎゅっと握りながら、「こんな時間に外に出るのはいつぶりかしら！」「こんな時間にも車が走っているのね！」と声を弾ませて歩いておられ、その興奮が手のぬくもりと共に伝わってきて、こちらまでワクワクとした気持ちが止まりませんでした。

 

ホタルがいますように…という気持ちで到着し目を凝らすと、真っ暗な川岸にポワッと瞬く光が！数は多くないけれど、一つ一つが思っていたよりしっかりとした強い光を放ち、幻想的な光の粒となって輝いていました。その光が見える度「見えた見えた！」「綺麗やねえ」と歓声が上がり、みんなで飽きることなくいつまでも眺めていました。

（写真や動画を撮りたかったのですが、暗くてうまく撮れず…。みなさまにお見せ出来ないのが残念です。）

帰る時間になってもみなさん名残惜しそうな様子で、時々振り返ってはもと来た道を戻って行かれていましたが、ケアハウスに戻ったみなさんの顔は嬉しそうな笑顔で、ピカピカと光っているように見えました。

 

後日談。翌日に同じ場所へ見に行った職員によると、翌日には全くホタルの姿が見られなかったとのこと！間一髪で間に合い、ほっと胸をなでおろしたのでした。